北海道新幹線計画概要

北海道新幹線は東北新幹線終点の青森市(新青森)から津軽海峡をトンネルで通り、函館市付近から在来線の函館本線に沿って旭川市に至る路線として計画された。このうち青森市〜札幌市間は1972年に基本計画が決定され、翌1973年整備計画が決定、整備新幹線となる。
 1982年に整備新幹線の着工が凍結、1987年には凍結が解除されたが、建設費や採算性の問題などから調査以外の事業には着手していない。1996年12月の政府・与党合意の基本スキームを受けて、1998年2月にルート・駅位置が公表されている。
 なお、津軽海峡部のトンネル(青函トンネル)は新幹線が計画される前から着手していたが、その後北海道新幹線の建設が決まったことにより、フル規格の新幹線車両が通行できるようトンネル断面のフル規格変更や勾配緩和によるルート変更などが行われた。青函トンネルは1988年3月に在来線(海峡線)として開業したが、北海道新幹線開業時には標準軌を併設して新幹線・在来線共用線になることが想定されている。

 

区間新青森〜札幌
開設予定駅新青森・奥津軽・木古内・新函館・八雲・長万部・倶知安・新小樽・札幌
キロ程約360km(在来線として開業した海峡線を含む)

計画図(少々重いです)

高速性
現在、新幹線を営業するJR各社において、次世代に向けた新しい車両の開発が進められております。速度においては、試験車両で既に400km/hを超える速度を達成しており、また、振動や騒音を抑え、乗り心地の快適な車両の開発が進められております。
これらの技術の集積により、将来、最高速度350km/h(表定速度280km/h)の新幹線が、札幌〜東京間を3時間57分で結びます。

東京−札幌 3時間57分

青森−札幌 1時間19分

函館−札幌 45分

大量輸送能力
新幹線は1列車でジャンボジェット機の2〜3倍の輸送能力があります。しかも、東海道新幹線を例にみますと、現在、上下合わせて一日当たり(6時〜24時まで)300本以上の列車が運行しており、一日の輸送能力も抜群のものがあります。
安全性
旅客輸送にとって、輸送の安全性は、最も重要な要素です。新幹線は、開業以来、他の交通機関に比べ、高い安全性を示しています。
定時性
北海道にとって、特に冬期間の輸送の確保が重要です。新幹線は雪害に強く、積雪の多い東北・上越新幹線でも遅れることはほとんどありません。 
エネルギー効率
新幹線は、乗用車、航空機に比べると、利用者一人当たりのエネルギー消費量がもっとも少なく、地球温暖化の原因となっているC02の排出量も非常に少ない「地球にやさしい交通機関」です。
経済波及効果
新幹線建設に伴う生産波及効果は、建設業、製造業を初め、あらゆる産業にまたがり、その効果は建設費の2倍以上になると見込まれております。

出展および図表:青森県、北海道新幹線早期実現決起会